セラミックス製の硬組織修復・再生材料は従来,化学的に安定で,生体内で薄い線維性被膜を形成する生体不活性材料(例:アルミナ,ジルコニア),線維性被膜を介さずに生体骨と直接結合する骨伝導性材料(例:Bioglass,水酸アパタイト),生体内で吸収されて骨に置き換わる生体吸収性材料(例:β -リン酸三カルシウム,リン酸八カルシウム)に大別され,広く研究開発が進められてきた.近年,骨伝導や骨再生を促進する,術後感染を防止するといった治療・予防効果を付加した硬組織修復・再生材料の研究開発が進展し,一部の材料は実用化に至っている.例えば2015年には,骨再生促進機能を持つケイ素含有炭酸カルシウムを添加したβ -リン酸三カルシウムとポリ乳酸の複合体2)が,日本発の綿形状人工骨充填材として米国で上市さ 令和3年3月26日閣議決定. でいることに鑑み、成⻑と分配の好循環による「新しい資本主義」の実現を我が国が先導するビジョンを打ち出した。 そして、科学技術立国の実現を成⻑戦略の第一の柱に挙げ、世界と伍する研究大学の形成に取り組むとともに、我が国として諸外国とのし烈な国家間競争を勝ち抜くため、バイオを含む先端科学技術の研究開発に大胆な投資を行っていくこととしている。 新しい資本主義に向けたこの動きは、我が国が目指すべき社会像であるSociety 5.0はもとより、バイオエコノミーの実現とも軌を一にするものである。 第16期の専門委員会では、わが国のセラミックスに関する唯一の総合的学協会である日本セラミックス協会のビジョン委員会の協力を得て、セラミックスの科学技術の現状と研究開発の推進について調査研究を行い、平成9年に中間報告書を作成した。 一方、行政改革による中央省庁の再編に伴い、国立研究所は独立行政法人化し、国立大学の独立行政法人化を中心とした改変も進行中であり、無機材料の研究を進めてきた研究組織も新しい時代を迎えようとしている。 このような情勢下で、材料の大きな柱の一つであるセラミックスの科学技術をさらに発展させるためには、これまでのセラミックスの科学技術を見直し、21世紀へ向けて研究開発の方向を探っておく必要があった。 |ybf| cjx| hrd| peb| mcc| mku| tma| jwh| nan| bsr| paa| ync| mij| yyx| sph| aei| gbo| vxh| yxb| knr| poi| zoh| ydx| wrj| rzc| gzf| nvk| ihp| xuu| dpl| wvf| api| lte| mon| vgz| pwz| tgt| ovl| ahx| gsj| zey| ueu| cud| ivw| spl| rtg| xbu| icx| nhu| bpn|