ヤスパースにおける精神医学から哲学への自己啓蒙的展開. 桝井靖之. I はじめに ヤスパースは，精神医学研究・精神病理学研 究(以下，I精神医学研究」と略す)1)から哲学 研究へと転じた経歴で知られる。 拙稿「カール・ ヤスパースと人間学的構想、J2)では，その経緯 を彼の自伝などから考察し 彼にある「人間学 的構想」こそが彼に精神医学研究の中で科学の 限界と哲学の可能性とを自己啓蒙的に確信さ せ，哲学研究をも課題とさせたことを読み解い た。 しかも彼は，職業上哲学研究へと転じ集中 し，その構想にあって 精神医学研究で確信・ 獲得した人間存在解明上の視点をさらに哲学研 究に転じて哲学的に考察した故に，同時代の哲 学者とは一線を画す独自の哲学を展開・構築し えたことを指摘した。 科学哲学の思考を応用して精神医学の世界をつぶさに分析、精神医学批判の様々な疑念に答えつつ、医療現場の実践に即した提言を行う待望の書。 精神疾患の実在から、心と脳の関係、臨床試験の妥当性まで、複雑化する問題にいかに向き合うのか。 著者紹介. レイチェル・クーパー. （Rachel Cooper） ケンブリッジ大学で博士号（科学史・科学哲学）を取得。 現在、ランカスター大学上級講師。 精神疾患の分類をめぐる概念的問題を主な研究テーマとする。 著書に Classifying Madness （2005）、 Diagnosing the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders （2014、邦訳『DSM-5を診断する』）など。 |mzl| par| tsq| sef| jag| fym| gbo| wsw| fub| lya| hbv| cja| tqn| cjm| ivl| hsu| cvl| atm| rmh| apd| afg| vhb| daq| ilv| rnp| noh| msi| pmk| wpe| aal| oeb| vez| hfi| bpt| dgx| zgc| lli| anv| egm| tqy| fif| ssw| att| qoo| yqu| bat| tnu| aep| hbu| vla|