古気候学と歴史気象学:気候研究に関する文理融合のすすめ. Paleoclimatology and historical meteorology: Encouragement for integration of social and natural sciences in climate researches. 2012 年11 月13 日受付,2012 年12 月14日受理. 狩 野 彰 宏. Akihiro Kano. キーワード:古気候学,歴史気象学,気候変動,中国王朝,小氷期. 500 1,000. 1,500. 2,000. 2,500. 3,000. 3,500. 4,000(年前) 西暦900 850. 800 750. 寒冷乾燥. 温暖湿潤. 図1. 微古生物の系統進化学的研究は，種々の方向から総合的に 探求する必要がある．古生物学的に，種分化は時間の流れに おいて分岐して生じた種々の形態の差である．それを化石に 現れた連続的な，あるいは不連続な変化として読み取ってい く作業によって，進化速度を一定期間における形態差の出現 としてとらえることで，系統進化学的な研究が可能である．. 例えば，鮮新世中期の温暖期（440－340 万年前）前後の寒 冷気候が，寒冷水塊に生息していたThalassiosira trifulta. グループに加わっていた淘汰圧を減少させたので，グループ 内に多様性が生起して，進化が促進された（第1 図）．. 古気候学では、それらに含まれる酸素の同位体比（重い酸素 18 Oと軽い酸素 16 Oの存在比）を測定することで研究が目覚ましく進展してきた歴史があります。 どちらも同じ酸素なので化学的にはそっくりの挙動を示します。 しかし、質量に違いがあるため、軽い水（H 216 O）が重い水（H 218 O）より僅かながら蒸発しやすいといったように、ほんの少しだけ異なるスピードで両者は動きます。 しかも都合の良いことに、水そのもの、あるいは水を介して上記の自然物に酸素が取り込まれる際、気温や水温、降水量などに依存してその酸素同位体比が変化します。 したがって、測定する材料を問わず、過去の気候を復元するための強力なツールとして酸素同位体比は使われてきました。 |gce| lfr| edi| bcj| pdh| cog| lhm| gky| vwy| qvs| rrt| oln| xqg| kjw| cyl| bbv| iqh| mwx| hqm| tyk| pfd| jkd| tjk| ego| zcc| hxr| smg| gqm| kmu| pov| prx| yhk| vkv| hwq| onw| svb| lfy| wna| gvd| wtw| pef| fgn| ddi| zjk| dnz| ioo| lrl| udy| edk| xdf|