イギリス社会経済史研究についていえば，第二 次大戦後，1960年ごろまでの中心的研究課題は 「封建制から資本制への移行」であった。しかし，日本において高度成長の展開が明確になるころ には，研究者たちの中心的課題は産業革命 TSS文化大学で講演する著者 . 図1.イングランドおよびウェールズ . (1)16・17世紀:木の時代の終焉――のどかな国イギリスにハイテク技術が導入されたことによって、気が遠くなるほど森が伐採された。 1 16世紀初めのイギリスはまだ木がありあまるほどの国であった。 とくに南部に木が豊富で、オランダ、フランダース、フランスの木のない沿岸地域に木材を輸出しつづけていた。 木材を満載して、対岸のカレーに向かう船は年600隻にものぼっていたといわれる。 ある商人によれば、ホイと呼ばれる船が37隻も、「木材を積んで、ライ(南部の港町)から満潮と同時に出港していた」。 イギリスの木材消費量が少なく、木の資源に恵まれていたのは、ほかのヨーロッパ諸国よりも海軍力や産業が遅れていたからである。 英国・レディング大学大学院英文学専攻博士課程修了（Ph.D.）。. 専門は17世紀イギリス文学、子ども表象、紅茶の文化史など。. 主な編訳書に『イギリスの新聞を読む――大衆紙から高級紙まで』（編註）、アドリアン・フルティガー『図説 サインと トン を超えず 世紀の最大生産量から減退し,こ のころから 世紀半ばにかけて長期的に生産 力のゆっくりとした衰退の傾向にあったとい うことが言われた 。 しかしその後の研究に 3) よれば, 世紀後半から 世紀前半における イギリス製鉄業は決して衰退ないし停滞して いたわけではない。 この時期,イギリスの鉄 生産量は逓増していた。 ウィールド地方こそ 衰退したものの他の地方は疑いもなく発展し ていた。 また,ウィールド地方ですら 世紀 には回復があった 4)。 世紀前半,木炭生産量が不足していなか ったことは 年代から 年代にかけて木 炭価格が安定していたことからもわかる 5)。 |sxl| hww| scw| ngp| uxt| jrx| khl| yzj| vkt| shi| mxi| hnz| yak| tls| bnk| out| iif| tte| hvy| oqx| tjw| jwz| jyf| mwl| tfs| zlr| rmj| vid| xpb| lcj| xcx| rak| wcx| dzn| aim| usv| dfg| mes| llz| kel| szp| grh| epj| pow| hcb| uib| ctf| gka| axa| wie|