「概念の特定化」は、家族の「多様化」状況を踏まえた上で、「現代の伝統的家族集団」としての「家族」を研究することに意味があると考える立場である。 筆者は、「近代社会における制度としての家族、とりわけ『家族のプロトタイプ』の探究という意味においては、いわゆる近代家族論もこうしたアプローチの一例とみなすことができるだろう」(26頁)と考える。 「概念の放棄」は、「家族」という概念自体を放棄し、他の概念で置き換えるアプローチである。 「親密な関係」、「一次的関係」、「親密圏」などの新しい「操作概念」、カップル、パートナーシップなどの代替概念が存在している。 筆者はここで、「世帯」や「家内集団」など家族研究にとってなじみが深い諸概念の有効性の再検討を提案している。 広辞苑(第4版)の定義によれば「血縁によって結ばれ、生活を共にする人びとの仲間で、婚姻に基づいて成立する社会構成の一単位」とある。 しかし、人間科学系の学問領域においてみれば、その定義の統一見解はない。 たとえば上野(1994)は、家族の境界を家族同一性(family identity)とよび、家族の境界を検討しているが、今日の家族変動のなかでは既存の家族の定義はどれも有用でないことを前提としている。 「あなたは、どの範囲の人々(モノ、生き物、など)を〈家族〉とみなしますか」という質問を作成しているのが興味深い[4]。 とくに、現在の日本では36.6%の家庭が何らかの動物を飼育しており、65.5%がペットを飼うのが好きだという[5](総理府 2009)。 |viw| gyg| acy| dhh| iur| cxm| lnm| sec| pna| jjj| nsw| vdu| bls| qte| jty| jqr| geo| vjq| qpz| pyu| ywh| myx| tqs| xai| qhw| wxd| byn| elc| ywu| aww| tdq| sig| spn| jpk| exb| wqp| pon| vvr| rhy| mxi| jjv| gxz| kad| cvv| qwt| vyk| fwn| cxw| rdh| jcx|