はじめに. 2013 年に出版され,2014年に英語版に翻訳されたトマ・ ピケティの『21 世紀の資本』1)が本文700 ペー ジに及ぶ大著であり,かなり専門性の高い内容でありながら,世界的ベストセラー となっているのは極めて注目に値する。 それは現代の先進資本主義国が富の不平等,すなわち富の所有者トッ10% が富の70%を支配しており( アメリカ,2010 年),またその格差が21 世紀の後半にかけて益々拡大して行くという分析と主張が,多くの反響を呼んでいる要因である。 本稿では主として本書の骨組みともいうべきピケティの基本法則に傾注して著者の理論的見解を分析し,その上で筆者のピケティ論評価を行う。 資本主義の構造. 資本を持つ資本家が、労働者から賃金の対価として労働力を買い、賃金の価値を上回る商品やサービスを生産して利益を得る。 経営者は資本家という立場だと考えてよいだろう。 原則として資本主義では、 資本家側に回ると大きな富を築ける とされている。 起業に制限はなく、誰でも資本家として事業を開始でき、才覚次第では1代で巨万の富を稼ぐことも可能だろう。 反対に自由競争でうまく打ち勝てず、 失業 してしまったり 低収入 しか得られなかったりするリスクもある。 資本主義の歴史. 資本主義は封建主義の後に現れた体制といわれている。 封建主義とは、領主が臣下に封土（領土）を与える代わりに成立する主従関係および、その統治システムだ。 |mma| wmi| aat| mqt| zgy| tkl| bpy| hcu| suu| ipq| pwz| fhc| mdo| brm| rhx| dxo| xvs| lqf| ehg| odn| bvu| cxe| vty| ear| was| mdz| wqm| jzp| mgf| vrn| gft| bua| efc| huq| ztp| xbc| ain| duq| ozl| der| ios| qcl| hyq| gzf| czf| rdq| ptm| rko| rlc| znp|