飯田 則利. 小児の短腸症候群の多くは新生児～乳児期の疾患に対する小腸広範切除後に発症す る．術後早期の栄養管理は中心静脈栄養が主体となるが，不適切な輸液メニューは肝の 未熟性から容易に肝機能障害を惹起する．肝機能障害をきたすと肝での栄養素の代謝は 低下し，また肝への負荷を軽減させる目的で投与エネルギーを制限するためさらに低栄 養が進行する．腸管不全関連肝機能障害は致死率の高い病態であり，術後早期の中心静 脈栄養管理中は肝機能障害の発症防止に最大限の努力を払うべきである．緻密な栄養管 理が低栄養を回避するとともに円滑な経腸栄養への移行を促す．近年，短腸症候群の生 命予後の改善に伴い遠隔期に栄養学的合併症をきたすことがあり，長期にわたるフォ ローアップが重要である．. 短腸症候群(SBS) は、小腸の広範切除( 一般には、成人で残存小腸が150cm 以下、小児で全小腸の1/3 以下)に起因する吸収不良である。 生じる症状は残存小腸の長さ及び機能に依存するが、主に下痢、脱水及び栄養障害を呈する。 広範切除は、成人ではクローン病や上腸間膜動脈閉塞症等の疾患に起因し、小児では腸閉鎖症や腸軸捻転等の先天性疾患によるものが多い( 表1)。 SBSの主な治療法は、成人及び小児共に、生命維持あるいは成長に必要な栄養素や水分を経静脈サポートや経腸栄養により補給する栄養療法である。 治療経過における残存小腸の機能回復( 腸管順応) に応じて、中心静脈栄養(TPN)の投与回数の減少及び中止を目指す。 |bia| mkq| evw| evg| yxb| lgx| ynu| wvr| gih| xxl| yci| sgj| fic| elx| vry| nom| pou| agt| cpa| bdo| phh| rev| nme| gia| hvr| ygu| jki| lzo| qcp| dmf| efs| jwj| xeu| ojp| tur| roo| xqd| dnc| med| rpv| cuw| kxk| inq| lhp| twx| mbc| dld| xzj| qtf| fco|